仏前式の流れについて
もくじ
仏前式について
仏前式は仏様やご先祖様に結婚の報告をする儀式です。
仏教の教えに基づく結婚式はご縁を大切にし、来世での縁も誓います。
仏前式の式次第
仏教には様々な宗派があり、それぞれに大切にしている教えが異なるため
その宗派の者でなければお寺で挙式をする事が出来ないと思われがちですが
実は宗派に関わらず挙式を執り行っていただけるお寺が多くあります。
いくつかの宗派が存在する仏教では、結婚式の式次第も様々です。
ここではそのほんの一例として、式次第をご紹介いたします。
仏前式をお考えの方は、式の流れとその意味を
担当プランナーもしくは挙式をお願いされるお寺様にご確認ください。
仏前結婚式の式次第(一例)
- 新郎新婦入堂 ・・・新郎新婦がお堂に入り仏様の前へ進みます
- 勤行 ・・・経を唱えます
- 司婚の言葉 ・・・挙式を執り行う司婚者より結婚の誓いを確認します
- 念珠授与 ・・・念珠(数珠)が授与されます
- 新郎新婦焼香 ・・・焼香を新郎からはじまり続いて新婦が行います
- 誓いの言葉 ・・・新郎新婦が感謝の意と結婚の誓いをあらわします
- 司婚者祝辞 ・・・司婚者よりお祝と法話をいただきます
- 新郎新婦式杯 ・・・新郎新婦で杯を酌み交わします
- 親族式杯 ・・・両家と新郎新婦で杯を酌み交わします
- 新郎新婦退堂 ・・・新郎新婦が退場します
仏前式ならではの式次第
『数珠(念珠)授与』
仏前に供えられた数珠が司婚者より新郎新婦へ授けられる様子は仏式の結婚式ならではの風景です。
数珠は礼拝する際に用いる仏具で、人間の煩悩を引き受けてくれると考えられる物です。
「生きる事は思い通りにはいかないものだから様々な執着をすて悩みを取り去る方法を探しましょう」というのが仏教の教え。
その教えを授かる形の一つが「数珠授与」の儀式です。
この数珠(念珠)、宗派によって呼び名や持ち方などが異なります。
結婚式でそれほど難しく考える必要はありませんが、日本人の多くはどこかのお寺に属していることが多いものです。
結婚式を機にご自身や相手のお家の宗派に目を向ける良い機会かもしれません。
『焼香』
お寺の参拝時には目にすることも多い焼香の様子。
ご焼香をすることで心身を清められるとされています。
清らかなお香の香りで心を鎮め、身を清めた後、結婚式では二人が出会ったご縁とご先祖様への感謝の想いを仏様へ届けます。
この「焼香」も宗派によって作法がことなります。
こちらもお式を挙げられるお寺様に確認されると良いですね。
『合掌礼拝』
お寺で仏様にむかう際は静かに両手を合わせる「合掌」のかたちをとります。
神社での参拝方法のように柏手を打つことはしません。
仏教のふるさとインドでは合掌が目上の方に対する最高の礼にあたるそうです。
仏と自身が一体となることをあらわすなど、いくつかのいわれがありますが食事を始めるさいに「いただきます」と手を合わせるように、日本人にとって手を合わせる事は「感謝」と「敬意」を伝える所作。
ふたりが家族となるご縁を仏様に感謝するとともに、生み育ててくれたことを両親や家族へ感謝する大切な儀式だと思います。
意外に柔軟なお寺の結婚式
これまでに様々なことに宗派の違いと作法の違いがあるとお伝えしてきました。
それもあってか、仏式での結婚式に対しての新郎新婦様の印象は
「しきたりや作法がとても難しそう」とか「いろいろと制約が厳しそう」
といったご意見を耳にする事が多くあります。
ですが意外にも柔軟に対応いただける事が多いのもお寺挙式の魅力かもしれません。
式中のカメラマンにより写真撮影や動画撮影に規制が少ないのも、神社よりお寺での挙式の方でしょう。
もちろん仏様やご参拝の方に失礼になる事はNGですが、おふたりの想いがこもったお願いであれば聞き入れてくださるお寺様が多くあります。
式次第とは別にご希望がある場合は、ぜひ一度ご相談なさってください。
お寺での仏前式をお考えの方へ
神社での挙式に比べると、仏前式を挙げられる方の割合はまだまだ少ない状況です。
だからこそ参列の皆様にはなかなか出来ない経験を新鮮に感じていただけるかもしれません。
結婚式のスタイルとしては身近ではないカタチかもしれませんが、仏様やご先祖様に感謝し、来世での結びつきを誓う仏前挙式はとてもあたたかくて とてもロマンチックな挙式です。
和婚を希望される方に、ぜひご検討していただきたい挙式スタイルです。